今回はこんな悩みにお答えしていきます。
最近、自分で「会社を辞めたい」と伝えにくい方の代わりに業者が退職の希望を伝えてくれる"退職代行サービス"が流行っているのをご存知でしょうか?
自分で退職の意思を伝える勇気が出ない人、上司のパワハラが怖くて退職できない人を中心に絶大な人気を集めており、ここ数年間で需要が高まりつつあるサービスなのです。
そこで今回は退職代行のメリットやデメリット、利用手順や利用上の注意点などについて詳しく解説していきます。
【迷ったらココ!】おすすめの退職代行サービス3選
退職代行Jobs | 退職代行ガーディアン | 退職110番 |
現金後払いOK(審査あり) 追加料金・期間制限なしでサポート 労働組合と連携&弁護士監修 | 東京都労働委員会認定の労働組合が運営 即日から出社せず退職可能 退職まですべてスマホで完結 | 退職不可なら全額返金 弁護士法人が法的に対応 未払い金・慰謝料請求にも対応 |
料金:27,000円+組合費 | 料金:24,800円 | 料金:43,800円 |
この記事でわかること
- 退職代行とは
- 退職代行サービスの種類と料金の相場
- 退職代行に人気がある理由
- 退職代行の手順
- 退職代行を利用するメリット・デメリット
- 退職代行を利用した方が良いケース
- 退職代行を利用する際の注意点と対処法
- まとめ:退職代行とは?具体的な手順やメリット・デメリットを徹底解説
【先に結論】退職代行の種類比較表
種類 | 民間企業 | 労働組合 | 弁護士 |
料金の相場 | 1~5万円 | 2~5万円 | 5~10万円 |
行使できる交渉の権利 | なし | 団体交渉権 | 本人の代理人となって交渉する権利 |
特徴 | 会社との交渉ができない | 労働者に代わって賃金や有給などについて一定の交渉が可能 | 未払いの賃金、残業代、退職金請求、退社時期、有給消化など色々な交渉が可能 |
おすすめの退職代行サービス | ・退職代行Jobs | ・退職代行ガーディアン ・退職代行ネルサポ | ・退職110番 ・弁護士法人みやび |
目次
退職代行とは
退職代行とは、自分で「会社を辞めたい」と伝えにくい方の代わりに業者が退職の希望を伝えてくれるサービスです。
上司と折り合いが悪くて直接話したくない方、自分で言い出しづらい方、うつ病などになって退職の話をする気力のない方、自分で伝えると引きとめられて辞めさせてもらえない方などがよく利用しています。
基本的には民法627条にもとづいて、退職届の提出後2週間が経過すると会社を辞められます。
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第六百二十七条
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。
この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。民法 | e-Gov法令検索より引用
退職届を提出する以外にどこまでのサービスを行ってくれるかは、依頼する業者によって異なります。
退職代行サービスの種類と料金の相場
退職代行の料金の相場は1~10万円程度です。
種類 | 民間企業 | 労働組合 | 弁護士 |
料金の相場 | 1~5万円 | 2~5万円 | 5~10万円 |
行使できる交渉の権利 | なし | 団体交渉権 | 本人の代理人となって交渉する権利 |
特徴 | 会社との交渉ができない | 労働者に代わって賃金や有給などについて一定の交渉が可能 | 未払いの賃金、残業代、退職金請求、退社時期、有給消化など色々な交渉が可能 |
おすすめの退職代行サービス | ・退職代行Jobs | ・退職代行ガーディアン ・退職代行ネルサポ | ・退職110番 ・弁護士法人みやび |
それでは順番に詳しく解説していきます。
1. 民間企業の場合
労働組合でもなく弁護士も関与しておらず、一般の民間企業が運営している退職代行サービスの場合、料金相場は1~5万円程度です。
金額的にはもっとも安くなります。
弁護士以外のものが料金をもらって交渉すると「弁護士法違反」になるからです。
未払い賃金や残業代、有給消化などについては自分で交渉しなければなりません。
2. 労働組合型の場合
労働組合型の退職代行サービスとは、労働組合が関与しているものです。
代行費用の相場は2~5万円程度です。
3. 弁護士が運営する場合
弁護士が運営する退職代行サービスには、もっとも広範囲の業務を依頼できます。
弁護士には本人の代理人となって交渉する権利が認められるので、未払いの賃金、残業代、退職金請求、退社時期、有給消化などさまざまな交渉をしてもらえるメリットがあります。
社員の種類による料金相場の違い
従業員の種類によって退職代行の相場が代わる業者もあります。
たとえばパートやアルバイトの場合には2~3万円として、正社員の場合は5万円になるケースなどです。
退職代行に人気がある理由
近年、退職代行サービスが注目を集めており、テレビなどでも取り上げられる機会が増えています。
人気の理由をみてみましょう。
退職代行に人気がある理由
- 自分で退職を告げにくい人が多い
- 引きとめられる可能性がある
- 人間関係が悪い、パワハラを受けている
- うつ病などの不調
それでは順番に解説していきます。
理由1. 自分で退職を告げにくい人が多い
退職を伝えるのは申し訳ない、気が引けるなどの理由により、自分で上司に「退職したい」と伝えられない方が多数います。
退職代行を使えば自分で伝えなくてよいので気が楽です。
理由2. 引きとめられる可能性がある
「退職希望を伝えると引き止められるかもしれない」と考えると気が重くなり、退職できない方もいるでしょう。
退職代行を使えば引き止めにあう心配をせずに退職届けを提出できます。
理由3. 人間関係が悪い、パワハラを受けている
職場での人間関係が悪いと自分で言い出すのは難しくなるものです。
パワハラを受けているケースではなおさらです。
退職代行を使えばパワハラ上司にもスムーズに退職届を提出できます。
理由4. うつ病などの不調
体調が悪化していたりうつ病にかかっていたりすると、自分で退職を伝える気力がなくなるものです。
退職代行を使えば自分で対応しなくても退職できます。
退職代行の手順
続いては退職代行サービスを利用する場合の手順をみてみましょう。
退職代行の手順
- 退職代行業者に申し込む
- 基本情報を伝える
- 契約書を作成する
- 料金を支払う
- 退職方法の確認
- 退職の実行と経過報告
- 未払賃金や残業代の請求など
それでは順番に解説していきます。
手順1. 退職代行業者に申し込む
まずは利用する退職代行業者を決めて、相談をします。
費用などを聞いて納得したら、利用の申込みを行います。
手順2. 基本情報を伝える
身分証明書を示し、本人や会社の情報を伝えます。
一般に必要な情報は以下のようなものです。
退職代行に必要な基本情報
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- 生年月日
- 会社名や所在地
- 会社の電話番号
- 雇用形態
- 勤続年数
- 所属部署
手順3. 契約書を作成する
退職代行業者との契約書を作成します。
なお契約書を作成しない業者はずさんな対応をしている可能性があるので、利用を控えた方が安心でしょう。
手順4. 料金を支払う
契約書を作成したら、退職代行業者へ料金を支払います。
入金を確認したら業者が業務を開始します。
手順5. 退職方法の確認
料金の入金後、メールなどでさらに詳細な打ち合わせや確認を行う業者もあります。
主にやり取りするのは以下のような内容です。
退職代行でやり取りする内容
- 退職届を提出する日時
- 退職理由
- 退職を希望する日にち
- 会社から貸与されているものの有無や内容
- 返却してほしい私物や破棄してほしい私物の有無や内容
- 発行してほしい離職票等の書類
- 有給の消化についての希望
- 退職金についての確認
手順6. 退職の実行と経過報告
進め方の確認がとれたら、退職代行業者が退職届けを提出します。
退職代行業者からは「退職届を提出した」「会社から~という連絡があった」など、経過報告を受けられます。
手順7. 未払賃金や残業代の請求など
未払い賃金や残業代、未払い退職金などがある場合、弁護士の退職代行サービスを利用していたら代理で請求してもらえます。
民間業者の退職代行サービスの場合には、代理請求は依頼できませんので気をつけましょう。
退職代行を利用するメリット
退職代行を利用すると、以下のようなメリットがあります。
退職代行を利用するメリット
- スムーズに退職できる
- 引き止められにくい
- 精神的なストレスがかからない
- 上司とのやり取りが不要
それでは順番に解説していきます。
メリット1. スムーズに退職できる
1つめのメリットは、自分で退職届を提出するよりスムーズに退職できることです。
自分で退職届を出す場合、事前に1人で退職届を作成してタイミングをみはからって上司を呼び止め、退職届を提出し、話し合って退職届を受理してもらわねばなりません。
非常に煩雑で、うまく進められない方も多いでしょう。
メリット2. 引き止められにくい
2つ目は、退職を告げたときに引きとめられにくいことです。
自分で退職希望を伝えると、「君のような人材が必要なんだ」「将来性があると見込んでいる」「今は忙しいから時期をずらしてほしい」などさまざまな事情をいわれて引き止められるケースが少なくありません。
「なぜ辞めたいのか」と聞かれて理由をいうと「改善するから残ってほしい」と説得される可能性もあります。
メリット3. 精神的なストレスがかからない
自分で退職希望を伝えるのは大変な精神的負担となるものです。
「退職届を受け付けてもらえなかったらどうしよう」などと考えると夜も眠れなくなったり体調を崩したりする方もいます。
待っているだけで会社を辞められます。
メリット4. 上司とのやり取りが不要
自分で退職届を提出する場合、どうしても上司に伝えて話し合わねばなりません。
上司との面会が大きな負担となり、退職を躊躇する方も多数います。
退職代行を使えば上司とやり取りしなくてよいメリットがあります。
退職代行を利用するデメリット
退職代行には以下のようなデメリットもあります。
退職代行を利用するデメリット
- 費用がかかる
- 元の会社の人との人間関係が悪くなる
それでは順番に解説していきます。
デメリット1. 費用がかかる
退職代行を利用すると、数万円の費用がかかります。
自分で退職届を出せば不要な出費なので、自分で伝えられる人にとってはデメリットともいえます。
ただ自分で伝えられない人にとっては必要で有用な出費なので、デメリットとはならないでしょう。
デメリット2. 元の会社の人との人間関係が悪くなる
退職代行を使って退職届を提出すると、挨拶もなく引き継ぎもしないまま辞めてしまうケースが多数です。
会社側に与える印象が悪く、元上司や元同僚などとの人間関係も切れてしまう可能性が高いでしょう。
ただし元会社の人との人間関係が不要な方にとっては気にしなくても良いデメリットです。
退職代行を利用した方が良いケース
ここからは退職代行を利用した方が良いケースをいくつかご紹介します。
退職代行を利用した方が良いケース
- 自分で退職を切り出しにくい場合
- 引きとめられる可能性が高い場合
- これまで自分で退職を言い出したがうまくいかなかった場合
- ブラック企業に勤務している場合
それでは順番に解説していきます。
ケース1. 自分で退職を切り出しにくい場合
自分で退職希望を伝えるのが心理的な負担となって言い出せない人は、退職代行を使って代わりに伝えてもらいましょう。
特にうつ病になっている方、退職のことを考えるだけで体調が悪くなってしまう状態の方などは、自分で対応できないので退職代行を利用する価値が高くなります。
ケース2. 引きとめられる可能性が高い場合
自分で退職希望を伝えると引き止められる可能性の高い方も退職代行を利用するメリットが大きくなります。
引き止めにあうと、会社側を説得しなければならず何度もやり取りが必要になり、多大な労力と時間がかかり、最終的に辞めさせてもらえないリスクも発生します。
引き止めにあわずスムーズに退職を実現するため、最初から退職代行を使うのがよいでしょう。
ケース3. これまで自分で退職を言い出したがうまくいかなかった場合
・今までに自分で上司に退職希望を伝えたけれど退職届を受理してもらえなかった
・引きとめにあって退職をあきらめた
といった経緯がある場合は、今度は退職代行を利用して確実に退職しましょう。
ケース4. ブラック企業に勤務している場合
自分で退職を伝えると脅されたり退職届を撤回するよう強要されたりする「ブラック企業」があります。
中には「損害賠償請求するぞ」「懲戒解雇にするぞ」などと言ってくる会社もみられます。
しかし会社から強く言われると萎縮してしまう方も少なくないでしょう。
自分で交渉してもうまくいかない可能性が高いので、勤務先がブラック会社の場合、退職代行サービスを使って退職届を提出する方が安心です。
退職代行を利用する際の注意点と対処法
退職代行を利用する際には、以下の点に注意してください。
退職代行を利用する際の注意点
- 違法な退職代行業者がいる
- 「退職代行業者からの連絡は認めない」といわれるリスクがある
- 会社からの交渉申し入れリスクがある
それでは順番に解説していきます。
注意点1. 違法な退職代行業者がいる
民間の退職代行業者は弁護士ではないので、本人の代わりに未払い賃金や残業代、退職金や有給消化などについての「交渉」ができません。
しかし中には違法に交渉まで行おうとする業者もあります。
そういった業者に依頼すると、会社から「弁護士法違反」と主張されてトラブルに巻き込まれるリスクが発生します。
特に未払い賃金や残業代が発生していて確実に交渉が必要となりそうであれば、料金が少し高くても弁護士の退職代行サービスを利用しましょう。
注意点2. 「退職代行業者からの連絡は認めない」といわれるリスクがある
勤務先が退職代行サービスについて理解していない場合「退職代行業者からの連絡は認めない、本人が連絡するように」といわれるケースもあります。
会社が退職代行サービスについて理解せず反論する可能性があるなら、弁護士の退職代行サービスを利用すると安心です。
注意点3. 会社からの交渉申し入れリスクがある
退職代行を使って退職希望を伝えると「時期をずらしてほしい」「引き継ぎをしてほしい」などといわれて交渉を申し込まれる可能性があります。
民間企業の退職代行では、交渉に対応できないので退職がストップしてしまいます。
交渉に対応するには労働組合や弁護士のサポートが必要なので、労働組合型や弁護士運営型の退職代行サービスを利用するのがよいでしょう。
労働組合が運営している 退職代行サービス | 弁護士が運営している 退職代行サービス |
・退職代行ガーディアン ・退職代行ネルサポ | ・退職110番 ・弁護士法人みやび |
まとめ:退職代行とは?具体的な手順やメリット・デメリットを徹底解説
まとめ:退職代行とは?具体的な手順やメリット・デメリットを徹底解説
- 退職代行とは自分で「会社を辞めたい」と伝えにくい方の代わりに業者が退職の希望を伝えてくれるサービスのこと
- 退職代行業者は主に民間企業、労働組合型、弁護士の3種類がある
- 民間企業は値段が安くサービス対応範囲が狭い・弁護士は値段が高くサービス対応範囲が広い
- 退職代行サービスを利用すると、精神的なストレス無くスムーズに仕事を辞めることができるメリットがある
- 退職代行サービスを利用すると、お金がかかり、職場の人との人間関係が悪化する可能性がある、といったデメリットがある
- 何かしらの理由で「仕事を辞めたくても辞められない状況」に置かれている人は退職代行サービスを利用したほうが良い
- 退職代行サービス業者の中には違法業者も紛れていることがあるので注意が必要
- より着実にスムーズに退職手続きを進めたい場合は、弁護士による退職代行を利用するのがおすすめ
今回は退職代行のメリットやデメリット、利用手順や利用上の注意点などについて詳しく解説しました。
退職代行とは自分で退職の意思を伝えにくい方の代わりに退職の希望を伝えてくれるサービスで、「仕事を辞めたくても辞められない状況」に置かれている人から絶大な人気を集めています。
種類 | 民間企業 | 労働組合 | 弁護士 |
料金の相場 | 1~5万円 | 2~5万円 | 5~10万円 |
行使できる交渉の権利 | なし | 団体交渉権 | 本人の代理人となって交渉する権利 |
特徴 | 会社との交渉ができない | 労働者に代わって賃金や有給などについて一定の交渉が可能 | 未払いの賃金、残業代、退職金請求、退社時期、有給消化など色々な交渉が可能 |
おすすめの退職代行サービス | ・退職代行Jobs | ・退職代行ガーディアン ・退職代行ネルサポ | ・退職110番 ・弁護士法人みやび |
より着実にスムーズに退職手続きを進めたい場合は、多少費用はかかりますが、弁護士による退職代行を利用するのがおすすめです。