今回はこんな疑問にお答えしていきます。
エンジニアを目指す人が最初に抱える悩みの1つに「プログラミング言語選び」があります。
プログラミング言語の選択によって、制作物や難易度はもちろん、キャリアパスや年収は大きく変わってきます。そのため言語は慎重に選ぶ必要があります。
【先に結論】JavaとJavaScriptの比較表
Java | JavaScript | |
ロゴ画像 | ||
作れるもの | Webアプリケーション、Webサイト、デスクトップアプリケーション、ソフトウェア、ゲーム、組み込み系システム、大規模基幹システム、IoTなど | Webサイト(フロントエンド・バックエンド)、Webアプリケーション(フロントエンド・バックエンド)、スマートフォンアプリ |
使用例 | Twitter・Evernote・OpenOffice・基幹システム・Androidアプリなど | Google Map・Trello・WordPress・LinkedIn・Webサイト全般など |
設計思想 | 主にサーバーサイドで用いられるオブジェクト指向型言語 | Web上でプログラムを実行させるスクリプト言語 |
汎用性 | 高い | 非常に高い |
年収 | 523~539万円 | 573~594万円 |
求人数 | 多い | 普通 |
難易度 | 難しい | 易しい |
将来性 | 普通 | 高い |
おすすめの人の特徴 | 学習意欲が高い方 プログラミングの基礎から学びたい方 大企業で使われる大規模なシステム開発に興味がある方 | 試しにプログラミングを学習したい方、プログラミング初心者 見た目や動作のプログラミングに興味がある方 Webサイトやアプリケーションを作りたい方 |
おすすめの参考書 | スッキリわかるJava入門 第3版 プロになるJava Java本格入門 | 独習JavaScript 新版 JavaScript「超」入門 第2版 改訂新版JavaScript本格入門 |
学習方法 | Javaを学べるスクール | JavaScriptを学べるスクール |
JavaやJavaScriptをプロのエンジニアから教わりたい方にはプログラミングスクールがオススメです。詳しくは以下の記事をご覧ください。
Javaが学べるプログラミングスクールおすすめ9選【無料の社会人向けスクールも】
更新日:2024年10月23日
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更新日:2024年11月7日
目次
Javaとは
まずはJavaの特徴からご紹介します。
Javaとは
Java(ジャバ)とは1995年にサンマイクロシステムズ社によって開発されたプログラミング言語です。
数百とあるプログラミング言語の中でも昔からよく使われており、C++ とPythonにならぶ3大言語の1つでもあります。
昔から人気のある言語で様々な開発に利用され、Javaを使用しないと機能しないアプリやシステムが多く存在しています。
いろいろな場所で使われているJavaが人気の理由は、オブジェクト指向である点とOSに依存せず動作する点です。
オブジェクト指向とは、システムを1つのソースコードで作るのではなく、細かく分けて作る開発方法の考え方のことを意味します。
オブジェクト指向言語は、システムを作る際に作業を細分化しやすいので、複数人でシステムを作るときや大規模なシステム開発に向いている言語です。
また、JavaはWindows、Linux、Macの全てで動くため様々なプログラムを作成することが出来ます。
Javaで作れるもの
ここまでの説明でJavaはとても人気で便利な言語であることが理解できたかと思います。
Javaで作れるもの
- Webアプリケーション
- Webサイト
- デスクトップアプリケーション、ソフトウェア
- ゲーム
- 組み込み系システム
- 銀行系の大規模基幹システム
- IoT
すでに紹介したようにJavaではあらゆるものを作ることが出来ます。
特に、Javaは他の言語と比べて処理速度が早く、動作が安定しているため、大量のデータを扱う金融系システムや基幹系システムで使われることが多くなっています。
Javaが使われている具体的なサービス
続いてJavaが使われているサービスを見ていきましょう。
Javaが使われている具体的なサービスは、以下の通りです。
大人気SNSサービスであるTwitterもJavaで作られています。
元々はRubyという言語で作られていたTwitterですが、処理速度の改善のために2011年頃からJavaへと作り替えられました。
Evernote
Evernoteはさまざまな情報を書き込めるメモアプリケーションです。
EvernoteだけでなくJavaで作られたサービスの多くがマルチデバイス対応しており、あらゆるOSに対応している特性を生かしたサービスとなっています。
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更新日:2024年10月23日
JavaScriptとは
続いてはJavaScriptの特徴をご紹介します。
JavaScriptとは
JavaScript(ジャバスクリプト)とは、1990年代にネットスケープコミュニケーションズ社によって開発されたプログラミング言語です。
JavaScriptはWebブラウザ上で動くプログラミング言語で、HTMLとCSSで作られたWebサイトに動きを加えることが可能です。
それらは全てJavaScriptで構成されています。
私たちが普段目にするWebサイトで、JavaScriptは必ずと言っていいほど使われているのです。
動きを加えること以外に、JavaScriptに注目したい点は高い汎用性です。
JavaScriptはブラウザ上(クライアントサイド、あるいはフロントエンド)で動作すると説明してきましたが、現在ではサーバ内(サーバーサイド、あるいはバックエンド)で動作するためのライブラリやフレームワークが充実しています。
そのためライブラリやフレームワークを使うことで、スマートフォンのアプリやゲームやWebアプリケーションを開発することも出来ます。
JavaScriptで作れるもの
活躍領域の広いJavaScriptは、以下のものを作ることが出来ます。
JavaScriptで作れるもの
- Webサイト(フロントエンド・バックエンド)
- Webアプリケーション(フロントエンド・バックエンド)
- スマートフォンアプリ
- 住宅ローンや保険のサイトなどの自動計算
ブラウザ上でもバックエンドでも動作するJavaScriptは、Webサイトやアプリの見た目部分だけではなく、バックエンドの処理部分にも実装可能です。
JavaScriptが使われている具体的なサービス
ではJavaScriptはどんなサービスに使われているのでしょうか?
Google Map
みなさんもご存知のGoogle MapにはJavaScriptが使われています。
JavaScriptにはAjax(エイジャックス)と呼ばれる、ページを移動しなくてもデータの取得や表示を可能にする技術があります。
Trello
仕事のタスク管理ツールであるTrelloもJavaScriptを用いて作られています。
ダッシュボート上でToDo、Doing、Doneの状態ごとにタスクを管理でき、直感的に操作ができるので触ったことがない方も簡単に使用できます。
JavaScriptはアプリケーションのあらゆる領域で使われていることが改めて理解できるでしょう。
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更新日:2024年11月7日
JavaとJavaScriptを徹底比較
続いてはJavaとJavaScriptを様々な角度から徹底比較していきます。
Java | JavaScript | |
設計思想 | 主にサーバーサイドで用いられるオブジェクト指向型言語 | Web上でプログラムを実行させるスクリプト言語 |
汎用性 | 高い | 非常に高い |
年収 | 523~539万円 | 573~594万円 |
求人数 | 多い | 普通 |
難易度 | 難しい | 易しい |
将来性 | 普通 | 高い |
それでは順番に詳しく解説していきます。
1. 設計思想で比較
JavaとJavaScriptでは、設計思想が異なります。
Javaはオブジェクト指向の言語なので、業務システムやWebアプリケーションのサーバーサイド(裏側の仕組み)を構築する際に用いられます。
一方JavaScriptは、習得しやすいように工夫された「スクリプト言語」と呼ばれるプログラミング言語です。
主にWeb上のフロントエンドで画面に動きを加えるために用いられます。
おすすめフロントエンドとバックエンドならどっちを選ぶべき?【徹底比較】
2. 汎用性で比較
JavaとJavaScriptでは、圧倒的にJavaScriptの方が汎用性が高いです。
Javaは大きなシステムの開発で用いられ、サーバーサイドでのみ動きます。
一方、JavaScriptはWebサイトやアプリケーションの開発に用いられ、フロントエンドだけでなくサーバサイドでも動きます。
3. 年収で比較
続いては両言語の年収を比較してみましょう。
JavaエンジニアとJavaScriptエンジニアの年収の比較
- Javaを用いて開発を行うJavaエンジニアの平均年収は523万円
求人ボックス給料ナビより - Javaを用いて開発を行うインフラエンジニアの平均年収は539万円
求人ボックス給料ナビより - JavaScriptを用いて開発を行うWebエンジニアの平均年収は573万円
求人ボックス給料ナビより - JavaScriptを用いて開発を行うフロントエンドエンジニアの平均年収は594万円
求人ボックス給料ナビより
基本的な年収は大差ありませんが、フロントエンジニアを目指す場合は年収が増える可能性があります。
JavaScriptだけ学べば良いというわけではないので注意が必要です。
おすすめVue.jsが学べるプログラミングスクール5選をご紹介
おすすめReact.jsが学べるプログラミングスクール5選をご紹介
おすすめNode.jsが学べるプログラミングスクール5選をご紹介
4. 求人件数で比較
大手求人サイトの情報を元に求人数を比較してみましょう。(2022年5月時点)
Java | JavaScript | |
indeedの求人数 | 131,750件[indeedより] | 131,692件[indeedより] |
求人ボックスの求人数 | 89,697件[求人ボックスより] | 43,876件[求人ボックスより] |
dodaの求人数 | 10,040件[dodaより] | 3,947件[dodaより] |
マイナビ転職の求人数 | 5,894件[マイナビ転職より] | 1,936件[マイナビ転職より] |
リクナビNEXTの求人数 | 3,418件[リクナビNEXTより] | 1,412件[リクナビNEXTより] |
Greenの求人数 | 8,881件[Greenより] | 5,330件[Greenより] |
ご覧のようにJavaの圧勝です。
とは言え一般的なプログラミング言語と比較すると、JavaScriptの求人数もかなり多いことがわかります。
5. 難易度で比較
JavaとJavaScriptでは、JavaScriptの方が難易度の低いプログラミング言語です。
JavaScriptは環境構築が不要で、ブラウザとテキストエディタがあればプログラムを動かせます。
一方でJavaは難易度の高い言語です。
難易度が高い理由はオブジェクト指向の理解が難しく、他の言語よりも記述ルールが多い点にあります。
6. 将来性で比較
JavaもJavaScriptも需要の高い言語ですが、将来性はJavaScriptの方が高いと言えます。
そして、ここまででも紹介してきたようにJavaScriptはフロントエンドでもサーバーサイドでも動く汎用性の高い言語なので、これからも使われ続ける言語であることは間違いありません。
一方のJavaも現在多くの企業やシステムで使われているため、今後しばらくは高い需要を保つでしょう。
ですが、Javaに代わる言語としてScalaやKotlinの需要が高まっていることから需要が減るという意見もあります。
JavaとJavaScriptの文法の違い
続いてはJavaとJavaScriptの文法の違いを実際のコードを用いてご紹介します。
文法の違い① 変数宣言と型付け
Javaの変数宣言と型付け
1 | int number = 10; // 整数型(int)の変数を宣言 |
Javaでは、変数を宣言する際に型を明示的に指定する必要があります。
JavaScriptの変数宣言と型付け
1 | var number = 10; // 型を指定せずに変数を宣言 |
JavaScriptでは、変数の型を指定せずに宣言できます。
文法の違い② セミコロンの必要性
Javaのセミコロンの必要性
1 | System.out.println("Hello, World!"); |
Javaでは、文の終わりにセミコロンを必ず付ける必要があります。
JavaScriptのセミコロンの必要性
1 | console.log("Hello, World!"); |
JavaScriptでは、セミコロンは通常省略可能ですが、一貫性を保つために使用されることもあります。
文法の違い③ 関数宣言
Javaの関数宣言
1 2 3 | public int add(int a, int b) { return a + b; } |
Javaでは、関数を宣言する際に戻り値の型を指定する必要があります。
JavaScriptの関数宣言
1 2 3 | function add(a, b) { return a + b; } |
JavaScriptでは、関数の戻り値の型を指定せずに宣言できます。
文法の違い④ クラスとオブジェクト
Javaのクラスとオブジェクト
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 | public class Person { String name; int age; public Person(String name, int age) { this.name = name; this.age = age; } } // オブジェクトの生成 Person person = new Person("John", 30); |
Javaでは、クラスベースのオブジェクト指向プログラミングを採用しており、オブジェクトをクラスから生成します。
JavaScriptのクラスとオブジェクト
1 2 3 4 5 | // オブジェクトの生成 var person = { name: "John", age: 30 }; |
JavaScriptでは、プロトタイプベースのオブジェクト指向プログラミングを採用しており、オブジェクトを直接生成します。
JavaとJavaScriptの違いの例え
JavaとJavaScriptの違いの例えとして様々な分かりやすいフレーズが、ネット上で見受けられます。
ここでは特に分かりやすいと感じた例えをいくつか抜粋してご紹介します。
JavaとJavaScriptの違いの例え
- メロンとメロンパンくらい違う
- インドとインドネシアくらい違う
- グレープとグレープフルーツくらい違う
- ハムとハムスターくらい違う
- オーストリアとオーストラリアくらい違う
- 民主党と自由民主党くらい違う
- 中国と中国地方ぐらい違う
- 車と車海老くらい違う
- タコとタコ焼きくらい違う
- フランスとフランスパンくらい違う
- クラゲとキクラゲくらい違う
- スズメとスズメバチくらい違う
ご覧のようにJavaとJavaScriptは名前こそ似ていますが、中身は全然違うのが実態です。
JavaとJavaScriptはどっちから勉強した方がいい?
「JavaもJavaScriptも両方勉強したい!どっちから学習したほうが良いかな?」と考えている方もいらっしゃることでしょう。
結論から申し上げますと、JavaとJavaScriptをどっちから勉強した方が良いかは、プログラミング学習の目的によると言えるでしょう。
というのもJavaとJavaScriptは全然違う言語であり、用途も特性もまったく異なるためです。
したがってWebサイト制作やWebアプリ開発に興味がある人はJavaScriptから、バックエンド開発やモバイルアプリケーション開発に興味がある人はJavaから、といったようにそれぞれの言語の特徴に合わせて勉強してみるのがいいでしょう。
Java・JavaScriptがおすすめの人の特徴
それでは最後に、JavaとJavaScriptがおすすめの人・向いている人の特徴を解説していきます。
Javaがおすすめの人の特徴
Javaは以下に当てはまる方におすすめです。
Javaがおすすめの人の特徴
- 学習意欲の高い方
- プログラミングの基礎から学びたい方
- 大企業で使われる大規模なシステム開発に興味がある方
Javaは覚えることや理解することがたくさんあり学習に時間がかかるため、学習意欲が高い方におすすめの言語となります。
Javaは多くの言語の記述ルールの元となるほどよく使われてきました。
そしてJavaは大企業の基幹システムで使われていることが多いので、大企業を志望する方や安定志向の方にもおすすめです。
JavaScriptがおすすめの人の特徴
JavaScriptは以下に当てはまる方におすすめです。
JavaScriptがおすすめの人の特徴
- 試しにプログラミングを学習したい方、ITに苦手意識がある方
- 見た目や動作のプログラミングに興味がある方
- Webサイトやアプリケーションを作りたい方
JavaScriptは難易度が低く環境構築の必要もないため、最初に学ぶ方やお試しで学びたい方におすすめです。
見た目や動作の開発に向いた言語なので、フロントエンド開発に興味がある方にもおすすめです。
JavaとJavaScriptを勉強する時のおすすめの参考書
ここまでの説明で多くの方は「JavaとJavaScriptのどちらを勉強しようか」ある程度定まったことでしょう。
Javaを勉強する時のおすすめの参考書
まずはJavaを勉強する時のおすすめの参考書をご紹介します。
おすすめJavaのおすすめ参考書10選をレベル別でご紹介【選び方も解説】
Javaの本・参考書おすすめ10選をレベル別でご紹介【選び方も解説】
更新日:2024年7月27日
JavaScriptを勉強する時のおすすめの参考書
続いてはJavaScriptを勉強する時のおすすめの参考書をご紹介します。
JavaScriptはWeb制作で用いるのが一般的です。
JavaScriptの本・参考書おすすめ15選をご紹介【初心者向けの入門書あり】
更新日:2024年10月23日
まとめ:JavaとJavaScriptはどっちがおすすめ?全然違う?【難易度や違いを比較】
今回はプログラミング言語の中でも人気のあるJavaとJavaScriptの特徴や違い、向いている人の特徴について解説しました。
Java | JavaScript | |
ロゴ画像 | ||
作れるもの | Webアプリケーション、Webサイト、デスクトップアプリケーション、ソフトウェア、ゲーム、組み込み系システム、大規模基幹システム、IoTなど | Webサイト(フロントエンド・バックエンド)、Webアプリケーション(フロントエンド・バックエンド)、スマートフォンアプリ |
使用例 | Twitter・Evernote・OpenOffice・基幹システム・Androidアプリなど | Google Map・Trello・WordPress・LinkedIn・Webサイト全般など |
設計思想 | 主にサーバーサイドで用いられるオブジェクト指向型言語 | Web上でプログラムを実行させるスクリプト言語 |
汎用性 | 高い | 非常に高い |
年収 | 523~539万円 | 573~594万円 |
求人数 | 多い | 普通 |
難易度 | 難しい | 易しい |
将来性 | 普通 | 高い |
おすすめの人の特徴 | 学習意欲が高い方 プログラミングの基礎から学びたい方 大企業で使われる大規模なシステム開発に興味がある方 | 試しにプログラミングを学習したい方、プログラミング初心者 見た目や動作のプログラミングに興味がある方 Webサイトやアプリケーションを作りたい方 |
おすすめの参考書 | スッキリわかるJava入門 第3版 プロになるJava Java本格入門 | 独習JavaScript 新版 JavaScript「超」入門 第2版 改訂新版JavaScript本格入門 |
学習方法 | Javaを学べるスクール | JavaScriptを学べるスクール |
ご覧のようにどちらの言語も長所と短所があります。
またJavaやJavaScriptを新しく勉強したい方には、プログラミングスクールでプロから教わるのがオススメです。
プログラミング言語選びで答えがまとまらない場合は、プログラミングスクールの無料相談などを利用して有識者に相談するのもオススメです。
Javaが学べるプログラミングスクールおすすめ9選【無料の社会人向けスクールも】
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JavaScriptが学べるプログラミングスクールおすすめ9選【安いオンライン講座あり】
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